戸建てでは収納スペースが超大事!

注文住宅の失敗談でもしばしば見られるのが、収納スペースの問題です。デザイン性や開放感を重視しすぎた結果、収納スペースを十分に確保しておかなかった、あるいは使いにくい場所に収納スペースを用意してしまったという例もあります。

自分の希望が取り入れられやすい注文住宅では、どうしても収納スペースが後回しにされがちです。普段使用する空間をどれだけ確保できるかを意識して間取りを決めてしまうことが多いからです。リビングは広々と面積を取りたい、吹き抜けを導入して開放感のある空間を実現したい、子供部屋もしっかり確保したいなど、希望を並べていくと収納スペースを確保することは難しいでしょう。

一般的に、戸建においては床面積の20パーセントほどの収納スペースが必要とされています。注文住宅においても同様です。基本的にはハウスメーカーが、収納スペースのことも考慮したうえで提案・アドバイスをしてくれるので、少なすぎたといったことは起こりにくいでしょう。ただ、収納スペースがどれだけ必要になるのかは各家庭によって異なります。物が多い家庭は多くのスペースを確保し、少ない家庭は収納のためのスペースを他の用途にまわしてもOKなど、自分たちの事情を考慮したうえでの判断が求められます。

また、収納スペースは確保できれば良いわけではありません。どこに配置するか、使いやすい環境かどうかも暮らしやすさを左右するポイントです。収納するものによって、収納スペースに求められる環境が変わってきます。例えば、日常的に使用する衣類の場合はすぐに出せる場所に、それも使いやすい形でクローゼットを設置することが絶対条件になるでしょう。

また、プライバシーの保持を前提にした収納スペースも必要です。たとえ家族であろうとも、あまり見られたくないものを安心して収納できるスペースがあるかというところも見ていきましょう。とくに子供がいる場合には、この点が重要になるはずです。

日用品や季節品を収納するためのスペースを確保しておくと便利になります。冬服や暖房器具など、特定の期間にしか使わないけれども毎年確実に必要になるものは、出し入れがしやすい場所にしまっておくのがベストです。一方、思い出の品など滅多に取り出す機会はないけれど、しっかり保管しておきたいものは、家族があまり行き来しない場所に、まとまったスペースを確保しておくと良いでしょう。

まずは必要なスペースを確保する、そのうえで収納するものに適した場所にスペースを配置してみてください。この2つをクリアしてはじめて、暮らしやすい家を実現できると言っても過言ではありません。収納する場所がないだけでなく、収納するのが面倒くさいために、家中に物が溢れかえってしまうような状況は避けたいものです。