注文住宅よくある失敗談は?【気を付けよう】

注文住宅でよく見られる失敗例として、生活動線のトラブルが挙げられます。例えば、浴室と洗面所を一緒にしてしまった結果、家族全員が忙しい朝の時間帯に渋滞が起こってしまうケースです。誰かが朝風呂に入った場合、その間は誰も洗面所を使えないなんてことも起こりかねません。

また、日常生活のなかで複数の導線がぶつかり、動きにくい場所ができるトラブルも見られます。洗濯物をベランダに干すために移動する動線と、小さい子供が遊ぶ場所の動線がぶつかってしまうことがあります。ほかには浴室に行くために、家族が集まるリビングや客間のすぐ近くを通らなければならないといったケースも見受けられました。こうした環境が、家族にストレスを与えてしまう可能性はゼロではありません。家の中で家族が頻繁にすれ違うような動線が、いくつも重なる場所ができないよう、気をつけて間取りを考えてみましょう。

寝室のスペースの確保で失敗する例も見られます。年齢を重ねるに連れて夫婦間でほどよい距離感をとりたくなったにもかかわらず、寝室が狭いために我慢するしかなく、お互いの空気がギスギスしてしまうといったケースです。あるいは、仕事や家事などの都合で夫婦が異なる生活リズムで過ごすことになったとき、狭い寝室だとお互いの安眠や休息を妨げてしまうといった問題も起こりかねません。

小さな子供がいる、または家を建てたあとに子供が生まれた場合、子供の夜泣きに悩まされるケースも見られます。夫は仕事のためにしっかり眠って休息を確保したいのに、寝室が狭いために子供の夜泣きで眠れない場合もあるようです。寝室で眠れないとき、夫はリビングのソファで眠ることになるかもしれません。寝室のスペースを広く確保する、あるいは将来を考えて寝室として利用できる部屋をもうひとつ用意しておくなど、夫婦・家族の環境を踏まえたプランニングをするようにしましょう。

また、デザイン面の失敗談もあります。注文住宅では、おしゃれでスタイリッシュなデザインを導入したくなる傾向が見られます。ただ、こうしたデザイン性は時代の移り変わりや価値観の変化で評価が変わってくるものです。家を建てた当初は斬新で魅力的に感じたデザインも、5年・10年経つと古臭く感じるようになってしまうことがあります。斬新だったはずの外観デザインも、今となっては単に奇妙なだけ、周囲の景観から浮いて見えるように感じてしまうこともあります。個性や希望・願望を重視するだけでなく、そのデザインが長く住み続ける家に相応しいものかどうかも検討したうえで決めるようにしたいものです。

全体的に見て、将来の環境の変化を見越したプランニングが注文住宅には重要になります。